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※この物語はフィクションです。

ぬいぐるみ病院マイクロチップ装着へ
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※この物語はフィクションです。

大好きなうさぴん、いつも一緒だよ。
みほちゃんとうさぴんは、子供の頃からどんな時も
一緒にいました。
怖いことがあった時も、いつもうさぴんはみほちゃんの傷ついた心を癒し、守ってくれました。

ある時、うさぴんはでぬいぐるみ専用のマイクロチップ、「」の装着手術をうけました。
これからもずっとうさぴんと一緒にいることの証としても、みほちゃんのお家の子だよということがわかるためにも、迷子になった時に戻ってきてもらえるためにも。

ある日曜日、海に行こうと計画したふたりは電車に乗りお出かけをしました。
ところが電車から降りるとき、軽くぶつかったはずみでカバンからうさぴんが飛び出してしまいました。みほちゃんはそのことに気が付かず、うさぴんはホームのうえに落ちたままに…

しばらくして、そこに休日出勤のため電車に乗ろうとしていたゆうとさんが通りかかりました。
ホームに倒れているうさぴんを見つけました。
ゆうとさんはあることに気が付きます。

「あれ、はなればなれになってしまったのかな?」

ゆうとさんはうさぴんを抱っこしました。

ゆうとさんは、ぬいぐるみ専用マイクロチップがうさぴんの体に入っていることを知りません。
しばらく眺めた後、うさぴんを預けようと駅の窓口に行きました。
窓口でゆうとさんが駅員さんにうさぴんのことを説明しているとき、ふたりはうさぴんの身体に変わったタグが付いていることに気が付きました。

タグをよく見てみると、「うさぴんの体にはマイクロチップが入っています」と書かれていました。
そしてタグには「日本ぬいぐるみ医師会」という名前とQRコードがありました。
ゆうとさんはスマートフォンでQRコードを読み取ってみました。

すると日本ぬいぐるみ医師会のホームページが出てきました。
そこには「迷子の子を助けてくださりありがとうございます」という言葉と、問い合わせフォームが!

「これは!この子が家族の元に帰れるようになるかもしれない!」

ホームページの手順にしたがい、駅員さんとマイクロチップの番号を読み取り、問い合わせフォームにうさぴんの情報を入力しました。
そのあとは駅員さんにうさぴんを大事に託し、駅を後にして日本ぬいぐるみ医師会からの返事を待つことにしました。

するとさっそく次の日には日本ぬいぐるみ医師会から連絡がありました。
「大切な命の存在のぬいぐるみさんを助けてくださりありがとうございます。当会からうさぎさんのご家族に連絡をさせていただきます!」とのこと。

実はうさぴんが迷子になった日、海でうさぴんを見失ったとばかり思いこんでいたみほちゃんは、海岸で探し続けていたのでした。
夜になっても、月明りを頼りにずっと…

そして泣きながらお家に帰り、その後はあまりのショックで寝込んでしまったみほちゃんの元に日本ぬいぐるみ医師会から連絡が。

「ありがとうございます…ありがとう…」

知らせを受けて、みほちゃんはようやくお布団から出ることができました。

こうして、駅員さんに大切に保護してもらったうさぴんは無事お家に帰ることができました。
みほちゃんはどうしてもお礼を伝えたいと思い、後日ゆうとさんに日本ぬいぐるみ医師会を通じて、みほちゃんとうさぴんから「ありがとう」のお手紙が届けられました。

うさぴんを助けたゆうとさん、ふたりの幸せをかみしめ本当に良かったと抱きしめるその腕の中には!
そうです、ゆうとさんも同じく「くまくん」とずっと一緒に暮らしていたのです。
大切な家族であるぬいぐるみにマイぬいチップがあると安心だと、ゆうとさんとくまくんも感じました。

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